世界で一番貴方たちが輝いた時 (兄の結婚式を記念して寄贈した小説)
追記時刻
3/10 5:18
此方の小説のアピールより
依頼終了間際で泣いた理由が分かる?小説の方が良いかなと思いました。

と、此方は結婚式を迎えた兄に送った小説記事です。よかったら楽しんでください。





はじめましての方は、『ご挨拶』記事の こちらをどうぞ
※探偵ナイトスクープで共演した、石田靖さんとの2ショットの写真付きです。



本当は、探偵ナイトスクープの依頼で
最後の締めは母ではなく、兄夫婦へ祝辞とプレゼントだったのですが

収録日の夜に突然断られて… 色々焦りました。
それでもせっかくだから…と仕上げて、収録終了後の1時間後ぐらいに プレゼントしました。
兄夫婦は大分に住んでまして たまたま帰ってきたという訳です。

前置きが長くなりましたが、10時間ぐらいで書き上げた(本来は挿絵用の写真55枚付)
オリジナル小説です、兄夫婦の結婚式のDVD(2時間)見ながら書き上げました。
登場人物や場所の名前は一部変換してあります。
写真の方も、一部加工してあります。予めご了承下さい。







【世界で一番貴方たちが輝いた時】

貴方が何もしてなくても、仕事をしていても
睡眠をとっていても、等しく流れる時間。

そんな止まらない時間の中で

約29秒に1人、赤ちゃんが産まれ
約26秒に1人、誰かが天へと旅立つ。

そして、約45秒に1組、生涯の愛を誓い合う婚姻(結婚式)が行われる。

1日は、60分(3600秒)×24時間だから86400秒
86400秒÷45秒は、1920組

たった1日で約1920組もの人が婚姻をしていることになる。

結婚式、それは生涯でたった1度、女性は、一生で一番美しくなり

男性は、気高く逞しいものになる特別な1日

そして、そんな華やかだったり逞しい姿になった1組の男女を
それぞれの親族やゲストが祝う、素敵な1日となるのだ。

そして、そんな2012年 4月16日

幸せそうなカップルが式をあげようとしていた。

新郎の下の名前は、裕樹、新婦の下の名前は、ゆみ

式の場所は、少し古風な、しかしとても綺麗な旅館で行われようとしていた。 

旅館を入ると、内山家 と 小野家 それぞれの受付があるがまだ、
受付に人はいない、その代り、やや慌ただしい様子で、
白い私服を着た新郎の裕樹と、その兄が会話をしていた。
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そして、受付を10m程進んだ先にある庭に、
左右それぞれ3脚の椅子が7列、
真ん中には、白く綺麗なバージンロードと白い薔薇で装飾された門があった。

再び受付に戻る、そこには、新婦の友人の手作りの人形やメッセージカードが飾られ、更に、新郎新婦のちょっとした幼少期の写真が飾られている。

その写真は、幼さの残る小学高学年のやんちゃざかりの男の子だったり
どこかぎこちないながらもしっかりと役になろうとする女の子の写真だったりした。
そして、小学生に入る前ぐらいであろうか、新郎新婦共々、
カメラ目線でやんちゃな笑みを浮かべる可愛い姿がそこにあった。

それぞれの両親にとってみれば、我が子達がここまで成長するというのは、

あっという間だっただろうか?
この写真に写る子供姿の新郎新婦の写真をとったのはつい先日のことのように脳裏に蘇るのだろうか?

新郎新婦共々、とても美しく、そして逞しく育ち式を迎える今日が訪れていた。

そして、20分後

ブラウンの礼服と襟元に、小さな花を飾り、なんとも頼もしそうな新郎裕樹と、
綺麗な髪飾り(カチューシャ)を付け、
美しく素敵な笑顔で純白のウエディングドレスを着飾り、ブーケを持った新婦ゆみ。

二人は、例えようのない美しさで、お似合いのカップルという言葉は、
このことを言うのだろうと思う。
そして、二人は、照れくさそうながらもとても幸せそうな様子で満面の笑みのまま、両親や親族へ簡単なあいさつをした。


そして、場所は変わり、とある部屋にて、ざわざわと集合写真撮影の準備が行われていた。

新郎新婦も含め約30名ほどがそこに集まっていた。
緊張して笑顔がひきつる者も居たが、大半の新郎新婦の親族達は、素敵な笑顔に満ちていた。

勝手な予想ではあるが祝福に満ちた 素晴らしい式になるだろう。

そして、所々でリハーサルが行われたり、披露宴会場の準備の総仕上げが行われたりしていた。

そして、10数分後、庭に並べられた白い椅子に新郎新婦の親族達が座る。

ソワソワする様子や、今か今かと式の始まりを待つ親族達、


やがて素敵な声の女性の司会者が式の進行を始める。

「本日、皆様には、ここ、豊夢壮(ほうむそう)に足を運んでいただきました。
 新郎裕樹様、新婦ゆみ様の人前式の立会人となっていただきまして、お二人の幸せが結ばれるよう…」

前説が始まり、式が始まりを告げる。

そして、その後すぐに、新郎の裕樹が親族達の暖かい拍手に包まれながら1人で入場する。
ほんの少し照れながら皆の前で一例ををする新郎。

そして、その後すぐに、司会者の案内の後に、
新婦が優しそうなお父さんにエスコートされながらバージンロードに到着する。

そして、バージンロードを歩く前に、新婦の母がベールダウンをする。

「幸せの道進みゆく娘へお母様から願い託して今ベールダウンでございます」

そして、フラワーガールと、リングボーイの二人が花を撒きながら 
バージンロードを先導し、道を清める。

風に舞う、カラフルな花びらがより一層、バージンロードを美しいモノにした。

そして、新婦と新婦の父が新郎の前に到着し、新郎は、新婦の父と固い握手をする。

拍手に包まれる中、新婦の父から新婦をそっとバトンタッチをされる。

その後、立会人代表のそれぞれのご友人が一人ずつ新郎新婦の少し離れた所に着く。

誓いの分厚い紙の左端を新郎が持ち、反対側を新婦が持つ。

そして、新郎新婦が小声でやり取りをした後

声を揃えて誓いの言葉を言い始める。

『誓いの言葉 私たち二人は、本日御出席していただきました皆様の前で3つの誓いを交わします』

新郎新婦がどうどうと力強く言ったその言葉。

そして、新郎が誓いの言葉を先に述べる。

「私夫、裕樹は、一つ、何よりもゆみさんを大事にし、
二つ、いつでも彼女の手を引き、三つ、一生彼女を幸せにすることを誓います」


堂々と決意に満ちた新郎の三つの言葉には、不思議な力と説得力を感じた。
この言葉に、偽りはないのだろう。誠意のこもった言葉であった。

そして、新婦が後に続く。

「私妻、ゆみは、一つ…」

新婦は、ほんの少しだけ笑い、歓喜の涙を時折溢しながら、懸命に誓いの言葉を続ける。

「一つ、毎日美味しい手料理を作り……」

涙で言葉が途切れる新婦、懸命な姿に、見ているこっちまで涙を誘われる、
綺麗な声、そして懸命な姿であった。

そんな新婦に新郎は、勇気づけるかのように優しく声をかける。

そして、客席からも1人の女性の暖かい声援が贈られる。

「頑張れーッ」

新郎の声とその声に背中を押されたかのように、誓いの言葉を続ける。

「二つ、いつでも笑顔で寄り添い、三つ、一生裕樹さんを支えることをここに誓います。」

『平成二十四年 四月十六日』

「夫、裕樹」

「妻、ゆみ」

そう言い切ると同時に、盛大で暖かい拍手が会場を賑わせた。

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そして、指輪の交換。
二人が優しく握手をして、まずは、新郎から新婦へ
そして、新婦から新郎へ

皆の前にその指輪を見せ、再び拍手が起こる。

「笑顔に添えられた輝きが確かに約束されました、お二人ありがとうございました」


確かに、司会者の言った通り、それぞれの指輪は、太陽の光を反射し、
夜空に瞬く星の様なの綺麗な輝きを放っていた。

「続いて、お二人には、誓いのキスお届けいただきます。どうぞ、向かい合っていただけますか」

その進行に、新郎新婦は少し恥ずかしそうに笑みながらも向かい合う。

そして、新郎は、丁寧にベールダウンを行う。
新郎は、少し躊躇いながら新婦の額に数秒の口づけをした。
恥ずかしそうに笑う新郎の顔は幸せに満ちていた。
誓いのキスが終り、祝福の拍手に二人は包まれた。

確かに、普段キスは、人前でするものではない。
しかし、愛してる証の一部として、式で皆の前でその姿を見せなければいけない。
新郎新婦はどんな気持ちで、誓いのキスを行うのだろう?

恥ずかしさもあるだろうけど、この人を愛している、この人を生涯をかけて護る、幸せにする。
それを親族達の前で示すのは、ちょっぴり恥ずかしくも、
誓約できたことは、清々しい気持ちなのかもしれない。





誓約書に新郎がサインをし、新婦がサイン、そして、立会人新郎側からがサインをする。

サインが終わり、立会人代表の承認宣言

「新郎裕樹さん 新婦ゆみさんは、立会人の前で結婚のちかいをかわされました。
これから歩みゆくお二人の未来が輝かしく幸せなものであることを願い
お二人の結婚がここに成立したことを誓言いたします。
平成二四年四月一六日 立会人代表 早瀬 裕也」
「長峰 美菜」

二人の立会人に見守られ 二人の結婚がめでたく成立する。

そして、ゲストの皆がそれぞれのフラワーを掴み
バージンロードを歩む新郎新婦へ、フラワーシャワーと祝福が送られる。
嬉しさを表すかのように
「おめでとう! おめでとう! おめでとーっ!」
と新郎の兄が一際大きな祝福を送っていた。
バージンロードを歩き終わった新郎新婦は、二人一緒に会場の親族、ゲスト達へ
深々と一礼をした後満面の笑みの二人は、幸せそうにどちらからともなく腕を組み、会場を後にした。


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少し時間は進み披露宴会場、華やかな雰囲気に飾られた会場には、
礼服を着た親族やゲスト達が指定された席座り、テーブルで各々の雑談をしている。
華やかな料理の一部がテーブルには準備されていた。
※写真は料理の一部です。
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その様子は、賑やかで、披露宴開始を今か今かと待っていた。

皆にここまで祝福され、新郎新婦は、さぞかし幸せ者であろう。

perfumeの『時の針』が流れ、会場を素敵な雰囲気になり、盛大な拍手に祝福されながら
新郎新婦が入場する。

新郎と新婦の入場が終わり、司会が進行を始め

新郎がマイクを取る。

「本日はお忙しい中、また遠方より、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。 
ボクの昇進が決まってから キューピッチで結婚式が進ん……決まってですね」

新郎が言葉を噛んでしまっても、
それは、会場に小さな笑いをうみ、かえってより素敵な雰囲気に会場が包まれた。

「皆様へのご招待がかなりギリギリになってしまいましたが、
これだけ沢山の方に集まっていただき、本当に嬉しく思っております。 ありがとうございます」

感謝の言葉と同時に、拍手が巻き起こる。それが落ち着いた頃合いを見て

「本日は、皆様どうぞごゆっくりお過ごしください」

そして、会釈をする新郎新婦 




披露宴は、とても賑やかに行われた。
会場に笑いは絶えず。祝福の言葉は、これでもか!という程飛び交っていた。

新郎新婦のことを全く知らない人が参加しても、話を聞いて、想像出来て、思わず笑みをこぼすのではないかと思えるほどだった。

運ばれる料理も珍味だったり絶品だったりした。
勿論、スピーチそっちのけで、絶品料理に夢中になるゲストも数人居た。

でも逆に、そういう自由に過ごす親族やゲスト達、
縛らない雰囲気だからこそこの会場が如何に素晴らしいかを物語っているのではないかと思う。


新郎の従弟の方から送られる暖かいアドバイス。

「常に信頼し合い。感謝の気持ちを持ち 思いやりの気持ちを持っていて下さい。」

確かに、どれも凄く大事なことではある。
相手に対して、感謝があれば、思いやりがあれば、信頼していれば……
夫婦生活はきっと円満に続くことは間違いないだろう。

そして、2年前に結婚したもう一人の従弟からも気持ちのこもった挨拶があった。

「楽しいこともあれば辛いこともあり、怒鳴りたい時もあれば怒鳴られる時

もあるかもしれません。
しかし、常に互いに相手を思いやっていればきっと夫婦円満が続くでしょう」

思わずじーんと来て、自分もそんな考えで生きていけたらなと思えるような内容。
もし、距離が出来て修復不可能になる前に、この考えをどちらか一方でも、

貫こうとしたら、
幸せな夫婦生活は続くと思う。

何か不快なことをされた時、ひょっとしたら自分側にも原因があったのかもしれない。
そう冷静に考えさせてくれるような深い言葉であった。

新郎側のスピーチが終わり、新婦の父の兄のスピーチが始まる。

「暑いぐらいの日が照り、
まるでお日様も二人の門出を祝福しているような最高の一日になり私は、嬉しい限りです。
家庭を絵に例えたとして、真っ白な画用紙に二人がどんな絵を描くか(どんな家庭を築き上げるか)
私は、この幸せそうな二人を見て思わず期待をしています。
きっと、期待以上の見る人全てを幸せにする、元気を与える。
素敵な絵を……コホンッ、家庭を築き上げてくれるものだと思います。」

立派な比喩に思わず感嘆を打つものもいた。スピーチは、もう少し続いた。

そして、その後には、シャンパンコール

一本目のシャンパンが黒い礼服を着た係りの者から新郎へ手渡され

司会の進行に促されるまま、開ける準備をするのだが……?

『スポッ』

小さく爽快な音が会場に響いた。

「あっ!」

思わず声に出す新郎

「まさかフライングはしてませんよね? では、シャンパンコールどうぞ」

結果は、誰もが予想がついたであろう。

新郎がシャンパンの蓋から手を放すと、宙に浮かず、そのままテーブルの下

へ転がり落ちた。

それでも、逆に賑わう会場、こういうハプニングですら逆に賑わってしまう

のだから凄い。

小さく笑うゲスト達とそれを貫く一際大きい声

「あーー、やっちまったなぁっ」

声の主は恐らく、新郎の兄であろう。
それに影響され会場は、更に笑みが飛び交う。

そんな、時折ハプニングのある披露宴は、様々な祝辞や、出し物で賑わいが止まることは無かった。

素晴らしいスピーチもあったり、更には、
新郎の親しい友人の太鼓の出し物で、
恐らく誰も予期しなかった片方の撥が折れて宙を舞うというハプニング

そして、新郎新婦それぞれの親友からのちょっとした暴露話、
食べ物を食べていた者や飲み物を飲んでいた者の
数人が思わず吹き出していた。

本当に、皆がのびのびとして、幸せそうな披露宴会場になっていた。

初めての共同作業と題し、一面に綺麗なイチゴがぎっしりのウエディングケーキ
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二人がもったナイフが振り下ろされ、複数のカメラからシャッターが瞬く

そして、ナイフを係りの者へ返し、ファーストバイトへ入る。
新郎は、フォークを渡され、新郎はそれにケーキ1口分とイチゴを乗せ、
ゆっくりと新婦の口へ運んでいく。
微笑ましい光景に包まれるかに思われたが
新婦からのファーストバイトへは、先ほどのフォーク……ではなく
木製の杓文字が手渡される。
一瞬目を見開く新郎、しかし、すぐに普段の表情に戻る。
そして、ケーキを掬おうとする新婦へ
『もっと!もっと』
と数人からの呷りが来る。

そして、明らかに5口分はあるのではないかと思うような量が掬われ
新郎はそれを、少し行儀が悪くなったが、しっかりと食べきった。
そして、口の中にはケーキが残っているからなのか
返事をする変わりに、右手でグー グー とした後、ごくりと飲み込み。
「うまいっ!」
と言った。
口まわりにクリームとスポンジを付けた新郎の顔で、更に会場は賑わった。




数分後、新婦の友人たちからの、ビックなプレゼント。
それは、二人が好きな、大人気コミックのパズルとそれを飾る額縁。

照れくさそうに笑う新郎と、プレゼントされた物の額縁を抱える新郎、
パズルを会場の皆に見えるように持つ新婦、一段と華やかになった笑顔で
「ありがとぉー」
幸せな笑みから漏れた感謝の言葉は、プレゼントについてあれこれ悩んだで

あろう新婦の友人達に
(喜んでもらえてよかった)
と満足できるキッカケとなっただろう。

しかし、ジグソーパズルというプレゼント。
きっと新婚旅行が終わり落ち着いた数日後の休日

部屋の隅にかけられていたその贈り物を見て

結婚式を思い出しながら1ピース1ピースを二人はそれぞれ
『ここかな?』
『じゃぁこれはここだね?』
などといいながら共同作業をしている二人が思い浮かぶ。




「裕樹君、ゆみさん、本当におめでとうございます」

その言葉に、笑いながら小さく会釈をする新郎新婦

「これからも末永くお幸せに、幸せな家庭を築いてください!」

簡単な一言ではあったが、まさにこれがシンプル イズ ベストなのだろう。

そして、この後に、人を動かすのは、言葉だけではなく、気持ちもなんだと

実感させられた。

それは、新婦の親友が、嬉し泣きしながら懸命に言った一言。

「お幸せになって下さい」

他にも素晴らしいスピーチや出し物があった。

新郎の提案でゲームが行われ、その内容はというと
キャンディールーレットゲームと題され、音楽が止まるまで、各々のテーブル(7つ)
でペロペロキャンディを受け取り、渡し、を止まるまで繰り返す。というものであった。

始めに新郎が言った一言で、
音楽が止まりキャンディーを持っていた者が前に出て一発芸をする。といったもので

会場が一瞬沈黙になったかと思うと、今度は、ざわざわと騒ぎ出した。

そして、リハーサルが行われた。

リハーサルと言えど、皆の緊張は抜けていなかった。一発芸のことで頭がいっぱいで
ただただ、音楽が止まった時にキャンディを持ってないことを祈るばかりで

あっただろう。

リハーサルが終わるなり客席から

「これ本番で良いがぁー!」

「よくねぇーっ!」

とノリ突込みが聞こえてきた。

そして、殆どの親族やゲストが固唾を飲む中、本番が始まった。

皆は必至で、罰ゲームの一発芸を恐れ、貰ってなるべく早く隣の席の人へ渡

す。
そして、渡すと同時に何度も思っただろう。
『音楽止まれ!!』

そして、予期せぬタイミングで止まる音楽。
コンマ数秒の沈黙

「はい、止まりました、今キャンディーを……」

司会の話し声を遮るかのように、喜びの声、そして、
耳を澄ませると聞こえる、今運悪く?キャンディを持った者の悲痛な声。
ホッと胸をなでおろす多くの親族やゲスト、その片隅でまさに、orzの様な

ポーズをする者。

そして、鳴ってもいない携帯をとりだし、耳にあてると同時に立ち上がる一人の男性。
「あ、うん、おれおれ、え?まじで? 分かった すぐ行くわ」
「おぃ!」
隣の席に居た男が立ち上がり会場の出口へ向かう男のスーツを掴み、行動を停止させる。

「離せっ!! オレには会社が!」
「なんでやねん!」
スーツを離すと、漫才師の様な突っ込みで軽く頭を叩かれる。
『やれやれ』と小さくため息を漏らし、皆の前へと出て行った。

そして、合計7つあったテーブルからキャンディを持ち、トボトボと向かう者。
そして、7人の中に3人の子供が居たため、子供を抱きかえたり、手を繋ぎ

一緒にステージに行く保護者もいた。

華やかなムードとはまるで別世界のように、整列した10人の周囲は、
端から見れば、なんでそんなに浮かない顔してるの?と問いかけたくなるよ

うな光景にも見えた。

しかし、会場の誰が予想したであろう、なんと、キャンディを貰ってしまった人には
罰ゲームではなく、プレゼントが待ち構えていたのだ。

その瞬間、浮かない雰囲気を漂わせていた9人の周囲は、
まるで、暗室に電気を灯したかのように、ポッと明るいものへとなった。

そして、一番前に並んでいたキャンディを貰った者へ豪華プレゼントが手渡されるのだが
新郎のサプライズを正にそのまま返すような一発芸やりましょー 的な雰囲気になる。

そんな雰囲気に、トップバッター以降は、二人の門出に花を添える気持ちなのだろうか
子供二人以外は、個性的な物真似披露をすることになった。

先ほど、会社がっ!といった男性が先陣を切り
家政婦は見たの声真似「承知しました」から始まり
新郎の親戚の森進一でのトーク。
新郎の弟の犬の遠吠えというよりは、狼の遠吠えのような一発芸
そして、素敵なスピーチもした新郎のいとこは、古畑任三郎の「えーっ…古

畑任三郎です」

などと、まるで、予め予定されていた物真似会の様な雰囲気になっていた。

キャンドルサービスも、Mr.Childrenの『しるし』で素敵な雰囲気を醸し出させ、大成功を納めた。
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そんな類を見ないぐらい華やかで大成功だろうと思われる披露宴は、終盤へと差し掛かっていた。

療養中の父に代わり、新郎の兄が出席者へのお礼の挨拶を告げる。

歓喜の涙にも負けず、堂々と言い遂げた新郎の兄の姿は、やはり新郎の兄なんだなぁという風格があった。

その後に、新郎が新婦の父と出会った時の話をし始める。

「ゆみさんのお父さんと出会う前にゆみさんから、
『父は凄く厳しい』と聞いていて、会う前は、必要以上に緊張してましたが、会ってみると
娘さんのことを大事想ってるからこそ厳しさなんだということが伝わって、ボクも共感して、
話してみると直ぐ意気投合して……、本当楽しいお食事でした。」


時々感謝の涙を流しながらも語りを続ける新郎。それにつられ、
そして、幸せな式を挙げられたことを感謝するかのように
白いハンカチで目を拭い、鼻をこすった。
新郎は、鼻で深呼吸をし、新婦の母のことを話し始める。
「ゆみさんのお母さんには、本当に、何から何まで準備を手伝っていただき、素晴らしい式になったのも、式が大成功したのも義母様のお力添えがあったからです。本当に、感謝しております」
そして、改めて一番お世話になった両親へ、ここまで育ててくれたこと見守ってくれたことを言う新郎。

新婦も、

言葉にしたからこそ、感情が沸き出て、
幼かった頃や反抗期に迷惑かけたことを思い出して、ごめんなさいって思っ

てしまう。
そして幸せに結婚できた今までの感謝を、何十回も何万回もありがとうって言いたくて

だから、これから絶対、幸せな家庭を築いて、我が子の顔見せて、その後嫌って程恩返しするからね。って

そんな風な気持ちが込められ、そして、伝わっているんだと思う。
だからこそ、この披露宴を傍観している自分ですら貰い泣きしてしまうのだ。


一つだけ言わせて欲しい、絶対、絶対、ゆみさんと幸せになって下さいと。
そして、いつか子供が産まれたら、掛け替えのない素晴らしい両親から受け継いだ愛情を注いであげて下さい。


そして、新郎は、最後に皆に感謝を述べた。
「おこがましいかもしれませんが、皆さんがボクの一生モノです
 皆様から頂いた暖かいお祝いの言葉を胸にして、今新たな気持ちで二人で

人生を歩み始めていきたいと思っております、
まだまだ未熟者の二人ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。本日は、本当にありがとうございました」

感動の涙を流す者達からの祝福の拍手に見送られながら、新郎新婦は、披露宴会場を後にした。


どうか、こんな素晴らしい一日が、こんなに祝福された一日があったこと、忘れないで下さい。
喧嘩をしたら、謝ればいい、話し合えば良い、困ったことがあったら最愛の人に、今日出席してくれた人に相談すれば良い

裕樹さん、奥さんを泣かせないようにね、例え仕事が忙しくなっても、夫婦の時間を大切に

ゆみさん、旦那さんが辛そうにしてたら、手を取ってあげて下さい、貴方の温もりが伝われば、旦那さんはきっと敵無しです!



執筆完了日時 平成24年 2月5日 7時33分


あとがき
いかがでしたでしょうか?お楽しみいただけたでしょうか?
最近結婚した方も、大分前に結婚した方も
これから結婚する方も

互いのことを思いやり、また、結婚式という皆に祝ってもらった日があったことを思い出して
相手のことを気遣って良い夫婦生活を送ってください。
勿論、悩んだ末別れるという結論もあるかと思います。
別れるな! とはだれも言えません。 お互いの幸せであればその道も正しいと思います。

と、堅苦しい あとがきになりつつ
こういった文章が書ける自分です。
自分の小説が一人でも多くの方に元気や幸せを与えられればなと思っております。

また、3年ほどかけてかいたweb小説『それが故に君が好きで』
という青春小説があります。 良かったらそちらもご覧ください。
※最初は酷ですが、元気&勇気の沸く小説です。全部で12万文字です(ライトノベル1冊分)


携帯用(魔法のiらんど)

pcからは此方を(その1~その6まで)
※リンク先は、全てpixivページです。 無料登録で閲覧がスムーズに!

その1
その2
その3

その4
その5
その6

おまけ
※おまけは、少し酷な内容です、(第四部の一部です)

※web検索『それが故に君が好きで』でも引っかかります。

kindle版も最安価の99円で発売中。
それが故に君が好きで[kindle版]
[2013/03/09 00:20] | 作品サンプル | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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