【ネタバレ注意】 青春ロボット  ifストーリー  笑顔の卒業式(仮)  @それが故に君が好きでコラボ小説
本作品は、 青春ロボットの 二次創作です。 そして、青春ロボット第一章のネタバレを少し含みます。



青春ロボットを読み終わった、或いは1章までは読んだ!! という人だけ読んで下さい。

それと本編に それが故に君が好きでの主人公の裕也君が出てきますが
どちらかというとこれは、 僕自身を投影したキャラクターになります。
それでは、青春ロボットを読んだ人は 下記をお楽しみ下さい。





















読んでない人は いませんね? それでは どうぞ。


青春ロボット if ストーリー  笑顔の卒業式(仮)






 夏休み中盤に差し掛かった頃のことである。

 僕はどうしていいかよくわからないまま、人気の少ない時間帯を伺って、団地の掃除をしていた。

 蔑むような声、憐れむような声、本来それは、何も感じないのだが、システムメモリーの30%程が

 こずえ、高田、大久保、その他学校について考えている。

 ただ、いくら考えても良い結論は出そうにない。

 新学期が始まっても、保健室登校と試験の参加のみになるのだろうか?

 何気なく報告した際、博士が何もない部屋にテレビとTVゲームのWiiとスマッシュブラザーズのソフトを気休めにと送ってくれた。

 ゲームに……いや作業に熱中している間は、たまに学校関連のことが意識からそれて

 ゲームをすることがメモリクリーナーの効果が如く思えるようになったが

 ふとした瞬間、また考えだすと再びシステムメモリーの30%をそのことが支配するのだ。

 そして、スマッシュブラザーズプレイ中にも時折思い出すことがあった。

 高田と大久保と一緒にスマブラのゲームをした時である。

 僕の操作するサムスの蹴りがマリオを吹っ飛ばす。

 そして、人間本来のアクションであろう、喜ぶというアクションを僕は行った。

『やった! やったー!』

 その喜んだ後には、高田と大久保が愉快そうに笑っていた。

『おもしれーな、零がこんなテンションになるのみたことねーよ』

『これからはそのノリでいこうよ。 絶対その方がいいって』

「……」

 ロボットの僕に感情はない、人間だとこの時は思い出す、懐かしむという思考になるようだ。

 そして、人間だとこの時、懐かしむという行為に関する人が、今何をして、何を思っているというのが気になるようだ。

 図書館と家を往復する日々、確かに、人間を理解するのには効率が良いと思うのだが。

 実際に誰かと仲良くなり、普段見ない一面を見たり、中学生が本来学校以外で何をするのかというのを見たり聞いたり出来るのは自分の生活の参考にもなる気がした。


 それから一番掃除に適した時間になった。

 団地が4棟と常に人は行き交うが、部分部分を掃除することは出来る。

 綺麗なのを喜ばない人は居ないわけで、学校に貢献できない今は、団地の人たちに貢献するしかない。

 それから、人が居ない所や、ゴミが溜まっているところを効率的に算出し、人の目に極力触れないように気にしながら掃除を始める。

……。


……。


……。

 3カ所目が終わったその時だった、偶然では無いようで誰かに監視させられているみたいだった。

 センサーの感度を良くして、掃除を続行するふりをしながら様子を伺う。

 中肉中背の男子生徒、顔をはっきりと確認しては居ないが、恐らく僕の設定と近い年齢だろう。

 団地の建物の影から此方をちらりちらりと見ながら

 時折胸をなでおろしながら深呼吸をしているみたいだった。

 状態は、緊張しているのだろうか。 脈拍も多い気がする。

「……」

 僕に危害を加えるつもりは無いようだ。 人の視線を掻い潜り石をぶつけたりする隙は、ざっと67回あったはずだ。

 それに手に何も持っている様子はない。

 危害を加えるつもりはない、では何が目的で僕を監視しているのだろう?

 ……そういえばこういうシチュエーションは最近読んだ本、昔読んだ本に度々出ていた気がする。

 となると僕が取る行動は一つだった。

 くるりと監視する中肉中背の男子の方を見て、かっこ良く セリフを吐き捨てるのだ。

「……こんにちは」
「こ、こんにちはっ!」

「夏らしい天気ですね」そういう予定だった言葉は、思いがけない監視していた男子から投げられた挨拶で止まった。

 ……それから、予期せぬ事態だったので、適した言葉をデータベースから算出することにした。

 一刻を争う状況で3秒あれば、なんとか……。

「手崎零君……ですよね? 僕隣のクラスの滝本裕也です」

「ご丁寧にどうも、ハジメマシテ、滝本裕也さん」

 それから、僕は、名前と顔しかデータベースにない滝本裕也と名乗る人物のデータベースを少し更新した。


 それから、僕は、滝本さんを家に招いた。

 予期せぬ来客だが、いざという時のおもてなし方法はメモリーにインプットされている。

 今は夏休み、氷を浮かべた冷たい麦茶が良いだろう。

 お茶菓子を出したいが、塩気のものが良いか、砂糖系のものがいいかまだ判断材料が足りない。

「お茶しかありませんが」

 そういって、最低限のものしかない部屋の真ん中におかれたちゃぶ台にお盆に載せた氷が浮かんだ麦茶のコップを配膳した。

「ご丁寧に有難うございます」

 僕に話しかける変わり者なんて思ったのだが、とても律儀で紳士的な様子が見受けられる。

「ゆっくりしていって下さいね」

 律儀な子だから、『ゆっくりしていって下さいね』の意味を履き違えて泊まっていったりはしないだろう。

「はい、ありがとうございます、一人暮らし大変じゃないですか?」

 ありきたりな質問が来た、既に回答は用意されている。

「大変に感じたのは2週間ぐらいですかね、親には電話をすれば良いわけですし自由気ままで逆に楽ですよ?」

『親』というと一般的には父か母を思い浮かべるだろう。しかし、僕はロボットなので両親はいない。

 とはいえ、いつでも生みの親の『母島博士』に電話しているので一切嘘はついていない。

「なるほどー……」

「はい」

「……」

「……」

 それから少し沈黙になった。

 僕は、半分を滝本裕也君の目的を考えることに、残り半分を何を会話すれば良いかについて頭を回転させていた。

 そして……またしても……。

「……あのっ!」

「……滝本君は……、あっ、はい、何でしょう?」

 話題を切り出すタイミングが被ってしまった。

 それから私はなんとか、滝本君に話題を切り出すよう促すことに成功した。


「えっと、余計なお世話だったらすいませんが……」

 相手は申し訳無さそうに話題を切り出そうとしている。悪意も敵意もない。

 その代わり自分なんかがこんなにでしゃばっていいのかみたいな謙虚過ぎる態度が見受けられた。

「いえいえ、何でしょうか? 遠慮無く言って下さい」

「少し前の球技大会、手崎さん凄く楽しそうでしたよね、でも今は……詳しく知らないんですが何があったんですか?」

「えーと……」

 考えるふりをして、滝本君の目的を数パターンに絞ることが出来た。


1 僕のことを心配してくれている。

2 僕のことを心配してくれているふりをしながら僕を陥れようとしている。

3 単なる興味本位で僕のことを調べようとしている。

……とはいえ、謙虚で紳士的な態度なので2と3は無いだろう。

 どうやら僕のことを心配してくれているようだ。

「覚えているか分かりませんが、球技大会で手崎君パスのアシストしてそれが点につながりましたよね?」

「嗚呼……はい、覚えてますよ」

「とってもクラスメートと仲良さそうだったのに何があったのかな……って」

「なるほど……その前に1つ、いや2つ質問宜しいですか?」

「あっ……はい」

 1つと言いかけたのを訂正して2つと言う、本来聞く予定ではなかった2つ目の質問も多分問題なく答えてくれるだろう。

「では、1つめ、何故僕を心配してくれてるんですか?」

「何故と言われても……うーん……、昔の僕みたいに一人ぼっちに見えたから……かな?」

「なるほど、 念のための2つめ、球技大会の件ですが、君が心配する理由やメリットと関係ありますか?」

「……あっ、えっと、実は、手崎君に紹介したい子が居て……というよりは手崎君と仲良くしたい子がいて……かな」

「なるほど…」

 それから少し話を聞いた所によると、滝本君は、イジメによる孤立があって、でも今は難なく過ごせていて、そして、イジメによる孤立を救ってくれた友達が居てその友達を僕に紹介したいとのことだった。

 そして、その友達が実は、僕が球技大会でのドリブルで抜いた人の一人だったそうだ。

 その友達曰く、『いつか勝負したい』とか『遊びたい』とか思ったらしい。

 それから、孤立した原因をどう伝えるかを冷静に分析する間、一緒にスマブラをすることになった。

 滝本君は、お世辞にも上手いとは言えず、僕が最初にプレイした20分後よりもうまくなることは無かった。

 そして、何故か、高田君と大久保君とスマブラをした日々がフラッシュバックしていた。

 結局ゲームは30分ぐらいで終わった。 滝本君には苦手な部類のゲームだったらしい。

 滝本君がやるのはRPGらしくて、 『オススメ(のRPG)があるから貸そうか?』 と言われたが

 お金の貸し借りも 物品の貸し借りも 人間関係をこじらせる結果になるため、『検討後に買ってみる』と答えた。

 久々に人と交流するのは、良い刺激になったと思う。やはり文学による理解も大事だが、実践も悪いものではない。

 そして、ほんの少しだけ、どうすればいいか、或いは、どうしたいのか。という気持ちに気づけた気もした。


 それから、状況を話した。

 帰ってきた言葉は、博士や研究職員がいう言葉と同じだった。

 ただ、予想外の質問が来た。

「一つ確認なんだけど、手崎君にとって、一番大事なクラスメートは誰?」

「大事……?」

 大事というのは、傷つけないように大切にしたいこと。

 ……思考回路が一瞬エラーになりかけたその時だった。

「好き……とか、一緒に過ごしたいな……とか、今何してるかなみたいに気になるみたいな?」

 滝本君は親切にヒントをくれた。

……ナルホド!…… そうなるとしたら……。
 
「高田君と……大久保君ですね」

「そっかぁ……じゃぁ……」

……!?……

「ちょ、ちょっと待って下さい!! ……時間を下さい、5秒でいいです」

「うん、……って5秒? ずいぶん短いね……あはは」

 3秒ぐらいでも大丈夫、いや、もう結論はでかけていた。

 大事な存在である高田君と大久保君を傷つけていたのだ。

 ただ、なんであれ僕は2人を傷つけたので僕が近づく資格はないだろう。

「滝本さん、少し質問良いですか?」

「うん?」

 疑問の答えが帰ってきたが、恐らく『OK』の意味だと解釈する。

「誤解の理由を説明するのは……どうなんでしょうか?」

「どう……って?」

「例えば、その……私がこずえさんとそうしたのは、初対面の滝本さんには流石に話せませんが理由があります」

「うん……? そうなの? なんとなーく分かる気がするんだけど、うん良いよ」

「……滝本君、もしかして……」

 ロボットだとバレた……?

 僕としたことが迂闊(うかつ)だった。 研究職員以外に話してしまうとは……。

「ぁ、いや、 話を聞く限りじゃ、こずえさんって人を手助けしたかったんだよね? 好きじゃなくてどちらかと言えば同情で」

「……へっ?……嗚呼、はい」

 どうやらロボットだとはバレていないようだ。そして 少なくとも、滝本君には僕の行動に共感してもらえたようだ。

 それはつまり、ひょっとしたらまた学校に行ける、いや、3人で過ごせるということじゃないだろうか?

 では、この場合、大久保君と高田君どちらから会いに行くのがベストだろうか?

 どちらかが傷ついているといえば、高田くんの方だ、今は流石に治ったと思うが大久保君の話を聞く限り、一時的な食欲不振と嘔吐の症状があったそうだ。

 となると、高田君に謝りに行くほうが先決だろうか?

 僕は少し焦った顔をしているのだろうか? でもその様子を少しにこやかに見守ってくれている滝本君がいた。

「あの、滝本君、大変恐縮では有りますが……」

「うん?」

 本当は博士や研究職員に電話をしたほうが良かったのかもしれないが今は取り込み中ではあるし

 僕は1秒でも早く行動に起こしたく、質問することにした。

「滝本君だったら、大久保君と高田君どちらに先に謝りに行きますか?」

 その問に、滝本君は予想外の答えを出した。

 しかし、滝本君の理由とシミュレーションは納得がいくもので、僕は、大久保君の家に電話をすることにした。

 着信音を聞きながら夏休みだから、出掛けている可能性を大に感じたが、意外な結果だった。

 下手をすれば、意外続きでヒートアップしかねない気がした、少し休んだほうが良いだろうか、そう思った気がしたが大久保君の第一声を聞いて、今は一刻も早く顔を合わせないといけないなと思い数分後には、家を駆け出し、お互いの家からそこそこ近い公園に向かう自分がいた。

 このことを博士に報告すれば、人間らしいと褒めてくれるだろうか?

 そして何よりも、傷つけてしまった2人を癒やすことが出来るだろうか?

…… 続く



-----
最後まで読んでいただきありがとうございました、
著者様に一番にエンディングを届けたいので中途半端ではありますが ここまでになります。

そして、 約33%まで読んだ 青春ロボットの残りを読んできます。(それだけしか読んでないのに 気持ち的にどうしても書きたくなった。
[2016/01/14 04:34] | 小説 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
青春ロボット ifストーリー 笑顔の卒業式編 執筆してみます!
タイトル通りです、 んでもってせっかくだから 仲介役に あの子ら使っちゃいましょう、

といっても 本の少し背中をおすだけですからね。 著者泣かせれるよう頑張るぞぉー

なんていうか びっちこずえさんの気持ちわかるけど許しがたいんだ
[2016/01/14 02:30] | 小説 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
私が ABTVnetworkを知った時の話 (アレンジフィクション小説)
アレンジというのは、 物語内での出来事ですが
動画を知ったキッカケとか 実在するyoutube動画に関してのことは 本当なので
アレンジフィクション小説になります。
----------
……。
……。 カチッ、カチッ 時刻は22時を少し過ぎたぐらい
私は今とあるブログを閲覧している。
お世辞にも面白いブログとは言えない、常連は私を含め2人というか3人ぐらいしかいないような。
とはいえ、なんかほっとけないのだ、私自身のOL話をしながら、私より年下のブログの応援をしてあげる
最近のブログの記事は、就活報告と趣味の話が半々。
私はここの管理人さんとは違い、殆どゲームはしない、とはいえ、管理人さんがハマっている音楽ゲームで
凄いスコアを取れた時や、プレイ動画なんかが添付されていたりすると、そのゲームを未プレイでも
頑張りつつ楽しんでるんだなってのや、正確にボタンを押すことが出来て凄いと思う。
なにより、友だちと楽しく遊んでいるのが動画の雰囲気から分かったりとか
良いスコアが取れてガッツポーズをするところを見ると、ちょっと可愛く感じる。
うん、良い男だと思う。
因みにブログの方は、恐らく次ぐらいに就活の結果を書くと思う。
無事、スマイリーウィーク受かっていると良いな、なんて密かに願ってしまう。
そんなことを思っていたら、同棲中の彼が来た。
「ん? ブログを見ていたのか? 更新あった?」
「ううん、多分明日か明後日ぐらいじゃないかな?」
何を隠そう、彼と一緒に応援している。 恐らく彼は、ブログ常連の2人が恋仲というのを知らないだろう。
「そっか、ニュースみたいからパソコン使っていいか?」
「どうぞ。 どうぞ」
私は勉強机前の椅子から立ち上がり、その席を彼に譲った。
彼は、一瞬の望みをかけてか、一度だけそのブログを表示されたページの更新ボタンを押した。
彼も相当このブログの人が好きらしい、気持ちはわからないでもないが。
どちらかというと不器用、世渡りが下手、ある日をキッカケにこのブログにたどり着き
包み隠すこと無い 等身大の記事は読んでいて、何年も前の私や彼の就活時代を優しく連想させてくれた。
それから彼は、暫くニュースを閲覧した後、youtubeという動画サイトを開くのだった。
彼のyoutubeを見る主な目的は、おもしろ商品紹介やペット動画、ニュースやバラエティ番組の動画などを見ている。
そんな中、パソコン画面には懐かしい人が写っていた。
そして思わず声が出てしまった。
「あら、ホリエモン!」
「んっ? 嗚呼、どうやらユーチューブ活動しているみたいで最近知って、1日数本ずつ見てるんだ」
「へぇー、ホリエモンさんも……、思い切って私達もyoutuberデビューしちゃう?」
「いあいあいあ、会社員の残業を舐めないでもらいたい、動画作るのは相当大変みたいだからね」
「そっか、パソコン詳しいから、貴方ならちょちょいのちょいかと思ってた」
「んまぁ……youtuberは沢山いるからね、片手間じゃとても有名になれないよ」
「そう? 福助君のブログや動画みたいに私達が楽しければ良いんじゃない?」
「とかいって、ブログ何ヶ月続いた?」
「うっ……」
痛いところを突かれ私はそれ以上は何もいわないことにした。
(しかし、ホリエモンさんがねぇ……)
私はホリエモンさんのことは嫌いではなかった、つい数年前獄中にいたことも表面的に知っている。
そんな彼がyoutube活動をしているという事には少し興味があった。
(明日は、お昼暇だから見てみようかな?)
そんなことを思いながら、私は歯磨きをしに洗面台に向かった。
それから30分ぐらいして、程よい大きさのダブルベットの上で、付き合い始めた当初と変わらぬ光景、それは彼と一緒に寝ること。
いつまでこうして彼と2人で寝ることになるんだろうなぁ……。
ずっとずっと、その幸せが続くといいな……。
遠い日々なのについ1週間前のことぐらいに思えてしまう、彼からの告白……。
それは、彼と私がスーパーのアルバイトをしていた事で、私は4時間の勤務が終わり帰り支度をしていると
たまたま休憩室で彼と二人っきりになった時だった。
「お疲れ様でした」
そう言って、会釈をして彼の横を通り過ぎようとした時だった。
「あのさ、オレと付き合ってよ」
突然の告白、まさか、大学の時のアルバイト中に彼氏が出来るとは思っても居なかった。
「えっ……?」
「だから、オレと付き合って欲しい、君を守りたい」
「えっ?……」
彼の顔は真剣そのもので、振ったら泣いてしまいそうなぐらい、緊張して顔を赤らめていた。
当時彼がそんなに真剣に私を好きだったというのは驚いた。
「…………」
「ぇ……と……」
「……ごめん、ついてんぱっちゃって、彼氏有無聞いてからだよね告白は……。 はぁ……みっともない……orz」
地面にうなだれる彼、普段は真面目な彼がそんな一面を見せてくれることが、急激に意識するキッカケとなった。
「っぷ、あはは……良いよ、まともに話したこと無いから案外うまくいくかもしれないし、その逆かもしれないけど、私で良ければ」
「あっ、ありがとうございます!」
それから、アルバイトの休みの日をあわせて、2週間に1回ぐらいの頻度でデートをして
何回もして、でも中々彼の家に呼ばれたりとかがなかったので、家に誘ったのは私が最初だった。
それから、大学が終わり、無事OLになって、彼も会社員になって、数カ月後には同棲が始まった。
同棲生活とは面白いもので、意外な一面を見ることが多く、日常生活で彼は想像以上に不器用だった。
それでも男の威厳を保つためか、堂々としていた、失敗してもいつでも男らしい彼は本当に素敵で。
同棲はじめた当初も、今もその気持は変わっていない。勿論昔より少しずつ好きになっているが。
彼にどこか似ているブログ主の福助君はどこかほっとけなく、ブログをふとしたキッカケで知ってから
私がバニーで、彼がクルトンで、私と彼が付き合っていることをバレないよう時間をずらして
福助君のブログを陰ながら応援していたのだ。
福助君もいつか、素敵な彼女さんが出来るのかな?
何故かその彼女さんが、限りなく私に似た人になりそうな気がした。
年が少し離れているけどWデートなんてしてみたいな なんて思っている事を、彼に言うと怒るだろうか?
びっくりするだろうか? 呆れるだろうか? 嫉妬するだろうか?
そんな彼を想像したら思わず笑みがこぼれて、その笑みに気づいてか、彼は優しく私に襲ってきた。
あ、別に、何を、どうこうした訳ではないですよ。
ただ、ほんの少し服の上から互いの体温や息遣い、鼓動なんかを感じて、どっちかが眠くなったら
『おやすみ』という言葉が、幸せタイム終了の合図で、続きは夢のなかで……なんて本気で思っている。
……。
……。
炊事洗濯を済ませ、私は、パソコンでyoutubeを開き、『ホリエモン』と検索する。
検索結果の少し下に『堀江貴文』というチャンネルが出て動画はなんと500本以上あるようだった。
動画の時間はだいたい6分前後で、お悩み相談や自己啓発トーク、他youtuberや他社とのコラボ などをやっているようだった。
私はそれから、面白そうなタイトルを探す。
目に止まったのは、日本一のyoutuber ことHIKAKINがゲスト参加している動画だった。
【ホリエモンのQ&A vol.366?祝1周年!SPゲストHIKAKIN!!? https://www.youtube.com/watch?v=_a6L2mdMyAg】
HIKAKINことヒカキンのボイスパーカッションから始まり、わーっと賑わう、動画に写っているのは、堀江貴文さんや補佐役の女性、ヒカキンさんとその隣に男性だった。
『わぁーーすげぇーっ!!』『ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち』
その後、補佐役の女性が悩み相談のお便りを読んで、ホリエモンさんが率直に返事をして、その後4人でトークといった流れのようだった。
ホリエモンさんとヒカキンさんの2ショットは みていてなんか不思議な気分だった。
『エアロスミスとの共演で 今でも震える』とコメントするヒカキンさん、
私もそんな震えるような出来事が味わえるだろうか? まぁ、住む世界が違うって一言で片付いちゃうかもだけど。
それから、ヒカキンさんの隣りにいた男性は、アイスマン福留さんと呼ばれているらしく。
出てきたアイスに私は目を奪われた。
『あこがれの濃いカルピス』というもので、それを初めて食べる3人は、ベタ褒めしていた。
それはやらせなしの反応のようにも思え、アイスを食べたいという気温じゃないのにも関わらず、完全に私の中でスイッチが入った。
動画の日付は約1年前の物だったがまだどこか売ってるところがあるかもしれない。l
私は、動画再生を一時停止してから、パソコンをスリープさせアイスを探すたびに出た。
近場のコンビニから始まり、コンビニ4件ぐらいはしごしても見つからず、 少し遠いスーパーまで行ったけど
結局見つかることはなかった。
動画を見ながら 動画に写っている同じものを食べる、一人で食べる昼食やおやつが不思議とおいしくなるので皆にも是非試して欲しいぐらいだと私は思う。
そして、諦めてスーパーを出ようとした時、原液の紙パックのカルピスが目に入ったので
仕方なくこれで我慢するかと、天然水と氷とそのカルピス原液を買って私は家に帰った。
動画を見ながら飲もうと思ったが、どうせなら、彼と……そんな風に思って
私は昼食を食べながら、他のホリエモンさんの動画にヒカキンさんがゲストとして出演している動画を見た。
そんな中、5本程続けてヒカキンさんがゲストに出ていたのだが
【堀江貴文のQ&A vol.371?全部を一人で!??    https://www.youtube.com/watch?v=OBWs-yrGs4s 】
というものを見ている時、ヒカキンさんが、
『コメントの方でも言ってますがABTVnetworkが全部一人で様々な動画を……』
とのコメントで私はその動画を見終わると同時に、検索バーで検索してみた。
『ABTVネットワーク』と検索すると恐らくお目当てのものである『ABTVnetwork』が表示された。
チャンネル登録者数は7万人弱、 動画本数は約450本だった。
先ほどの動画を見る限りでは、ボイスチェンジャーを使い、絵を書き、脚本書きを一人でやっているらしい。
何本か動画を見たが本当に一人なのだろうか? とはいえ、コメント欄の賑わいや動画を見ても
凄く良い雰囲気がそこにはあった。
チャンネル登録者数で言えば、ヒカキンさんはものすごい数で物凄く有名だがだが、
動画の高評価のと低評価の割合で言えばこのABTVnetworkさんの方が勝っていた。
ヒカキンさんの方が約10%に対し ABTVnetworkは約3%以下だった。
とはいえひょっとしたらヒカキンさんみたいに超有名になったら妬んで低評価をする人が増え、結果、低評価率の割合がイーブンになる可能性は否めない。
世界はこんなにも頑張っている人がいるんだなと痛感するキッカケになった。
気がつけば、ご飯を片付けのも惜しみ、パソコンよりは見づらいスマホで私はABTVnetworkに釘付けだった。
一番好きなのが月曜配信の猫犬田実彦さんのラジオ動画だった。
視聴者のお悩みを猫犬田さんや、コメントでのやりとりにて解決したり
猫犬田さんの実体験の話は、親しみやすかった。
それから、ふとしたキッカケで2ndチャンネルのスピードペインティング?というジャンルの動画を見て、私は少し感動した。
1時間ちょっとの作業を3分で見れるというのは、お得に感じたし、何より、高速で絵が仕上がる様子を見るのはまるで魔法のようだった。
【Speed Painting "Cute Crocodile"  https://www.youtube.com/watch?v=-ZDocvwL2CE】
ペンタブレットというもので書いているんだろうけども、まるで一筆一筆を大事な物を優しく撫でていくみたいに、
そして撫でれば撫でるほど、色彩を帯び、光沢を持ち……2分前の光景が嘘みたいな芸術がそこに広がっていて
私は気がつけば3度も、さっと下絵が書かれ、顔が塗られ、体が塗られ……などして可愛い鰐が生まれる様子をみていた。
他の動画でも、正直漫才とか以外でここまで笑ったのは初めてかも知れない。
【[ABTV Network VFX CLASS #8] 「スウォッチを使って花柄ワンピ?」Vol.164  https://www.youtube.com/watch?v=6KQ1BzSGcXs】
最初のトークに思わず吹き出した。 動画に映る製作者さんに『笑ったでしょ?』と問いつめられ再び笑った。
口角が上がって『あはは』と笑うってこんなに気持ちいいんだな……。久々に感じた。
それにしても、なんでこんなにすごい動画を作れているのに、
youtuberの目標と言っても過言ではないチャンネル登録者数10万人に達してないのかが私はにわかに信じがたい。
そんなこんなで私は夕方近くまでABTVnetworkに夢中になり、ふと我に帰った時、私も何か頑張ろうという気持ちが
誰にというわけでもないが闘争心がメラメラと燃え上がっているのを感じた。
私が今すぐ出来ることと言えば、炊事、洗濯ぐらいなわけで、
数時間後に帰ってくる彼のために、たまには豪勢な食事でも作ろうと思えた。
そして、いつもの約3倍というおかずの多さ(残ったおかずはは明日の昼ごはんや弁当予定)の食卓を見た彼は
目が点になったようにびっくりしていた。
「どうしたんだ? これ?」
彼は買い物袋を持った手で食卓のテーブルを指差した。
「あ、えっとね実は……」
それからABTVnetworkのことを話した、それに対し彼は、
「頑張っている人を見ると、頑張ろうって思えるよな」
と共感してくれた。
ふと買い物袋に目をやると中にはうっすらと、私が買ったのと同じカルピスの原液紙パックが入っていた。
私が笑っているのを不思議に思った彼は、そのまま冷蔵庫に買ったものをしまいに行こうとするが
冷蔵庫の私が昼に既に買ったカルピス紙パックを見ると、彼も笑ってくれた。
「なんだ、お前もみたのかあの動画、あはは」
「そういう貴方もなのね、あはは」
人が食べているのを見て触発されて食べたくなるのは子供だけだろうか? いいや大人もきっと同じだと思う。
冷蔵庫を半開きにしたまま、1分ちょっと私たちは笑っていた。
この幸せが、ずっとずっと……続きますように。
……
そんな私達の幸せに打って変わって、次の日の夜、福助君には残念なニュースが舞い込んでいて、それは、スマイリーウィークに落ちたとのことだった。
ブログ記事でも結構な手応えを自負していたはずだったのだが、何故か失敗したらしい。
ひょっとしたら、楽しくて話しすぎて、それにより面接官を疲れさせてしまったのかもしれない。
話す方は楽しいが聞き手が話し手以上に楽しいということはほぼほぼない。
聞いてもいないことを熱弁されても反応に困るよね? それに気づくのが遅いと相手に対して失望するよね?
きっとそんな感じ、でも日本人はノーとは言えなくて、うまく相槌を打つのかなって思う。
ブログの新着記事には、 私の助言で精神的にダメージ半減しました的なことが書いてあるけど
実際どうなんだろう、感情豊かだから気持ちのコントロールは書いてあるほどしてないかもしれない。
何故か不思議と福助君の気持ちをわかる気がした。
---------------
1.バニー          2016/06/03 20:04
福助さん こんばんは、そうなんですか……残念でしたね(TwT)
わわっ、私のアドバイス役立ちましたか? 嬉しいです(*^^*)
でも、しっかり備えていた福助さんはもう立派なオトナですね!
苦あれば楽あり、きっと良い仕事先見つかりますよ(^O^)/
---------------
私は、それに気づいていないふりをしながら、役立ったことを喜んだコメントと励ましのコメントをして
ゆっくり考えた。 社会から拒絶された時、元気を出す方法。
最近元気を出したキッカケはないか?
「あっ……」
つい1日前に私はまさに張り切っていた。
それは何故か、ABTVnetworkのクオリティが高い動画、でも殆ど一人で作っているという事実を知ったり
絵が完成したりする瞬間を見たりしたからだ。
きっとABTVnetworkの動画を見れば、福助君も頑張れるだろう。
だから私は、福助君の状況に似た内容のお悩み相談を受けていた 猫犬田実彦さんの動画を
2つめのコメントと一緒に貼った。
--------------------
2.バニー 2016/06/03 20:32
それと、今は辛いかもしれませんが、悲しくても悔しくても笑っていて下さいね。
とっておきのおまじない教えますね。
『サ・キ・イ・カ、サ・キ・イ・カ』ですよ! 何度か言ってみて下さい、口元が笑顔になれるでしょ?
後、まったり系が好きでしたよね? オススメの動画があるので時間ができたら見てみて下さい。
http://www.youtube.co……
---------------------
これで大丈夫かな?……。
福助君のことは自分自身と同じぐらい、ヘタしたらそれ以上感情移入しているかもしれない。
そんな現状を彼が知ったらなんて思うだろうか?
福助君のコメントの返事を心配しつつもじわりじわり眠気が来た。
私自身は事態を把握しているが私の体内時計はそうではないらしい。
22時半をすぎたため、歯磨きするよう体が動き、歯磨き済ませて、10分程度の朝の支度をしてから
23時前にベッドにつく。
神様、どうか福助君が、立ち直って 頑張れますように。
そう願っていると、彼も福助君を心配しているみたいだったが
「前も経験あったから、例え過度な期待が失望に変わったとしても彼ならきっと大丈夫だろう」
と励ましの言葉をくれた、その言葉に私は救われた。
そして、寝ようとしたその時だった。
私の携帯の着信が鳴ったのだった……。
最後のオチの意味がわからない?
此方の記事を読めば分かるかも?
お時間が有るときにドウゾ、 1万文字ですが きっと感動できる作品に仕上がっています。
ABTVnetwork様宛のファンレター(小説)
10:28 2015/12/21 10:58 2015/12/21
最後まで有難うございました。 いかがでしたでしょうか?
[2015/12/23 00:01] | 小説 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
私が ABTVnetworkを知った時の話 (アレンジフィクション小説)
アレンジというのは、 物語内での出来事ですが
動画を知ったキッカケとか 実在するyoutube動画に関してのことは 本当なので
アレンジフィクション小説になります。

----------

……。

……。 カチッ、カチッ 時刻は22時を少し過ぎたぐらい

 私は今とあるブログを閲覧している。

 お世辞にも面白いブログとは言えない、常連は私を含め2人というか3人ぐらいしかいないような。

 とはいえ、なんかほっとけないのだ、私自身のOL話をしながら、私より年下のブログの応援をしてあげる

 最近のブログの記事は、就活報告と趣味の話が半々。

 私はここの管理人さんとは違い、殆どゲームはしない、とはいえ、管理人さんがハマっている音楽ゲームで

 凄いスコアを取れた時や、プレイ動画なんかが添付されていたりすると、そのゲームを未プレイでも

 頑張りつつ楽しんでるんだなってのや、正確にボタンを押すことが出来て凄いと思う。

 なにより、友だちと楽しく遊んでいるのが動画の雰囲気から分かったりとか

 良いスコアが取れてガッツポーズをするところを見ると、ちょっと可愛く感じる。

 うん、良い男だと思う。 

 因みにブログの方は、恐らく次ぐらいに就活の結果を書くと思う。

 無事、スマイリーウィーク受かっていると良いな、なんて密かに願ってしまう。

 そんなことを思っていたら、同棲中の彼が来た。

「ん? ブログを見ていたのか? 更新あった?」

「ううん、多分明日か明後日ぐらいじゃないかな?」

 何を隠そう、彼と一緒に応援している。 恐らく彼は、ブログ常連の2人が恋仲というのを知らないだろう。 

「そっか、ニュースみたいからパソコン使っていいか?」

「どうぞ。 どうぞ」

 私は勉強机前の椅子から立ち上がり、その席を彼に譲った。

 彼は、一瞬の望みをかけてか、一度だけそのブログを表示されたページの更新ボタンを押した。

 彼も相当このブログの人が好きらしい、気持ちはわからないでもないが。


 どちらかというと不器用、世渡りが下手、ある日をキッカケにこのブログにたどり着き

 包み隠すこと無い 等身大の記事は読んでいて、何年も前の私や彼の就活時代を優しく連想させてくれた。


 それから彼は、暫くニュースを閲覧した後、youtubeという動画サイトを開くのだった。

 彼のyoutubeを見る主な目的は、おもしろ商品紹介やペット動画、ニュースやバラエティ番組の動画などを見ている。


 そんな中、パソコン画面には懐かしい人が写っていた。

 そして思わず声が出てしまった。

「あら、ホリエモン!」

「んっ? 嗚呼、どうやらユーチューブ活動しているみたいで最近知って、1日数本ずつ見てるんだ」

「へぇー、ホリエモンさんも……、思い切って私達もyoutuberデビューしちゃう?」

「いあいあいあ、会社員の残業を舐めないでもらいたい、動画作るのは相当大変みたいだからね」

「そっか、パソコン詳しいから、貴方ならちょちょいのちょいかと思ってた」

「んまぁ……youtuberは沢山いるからね、片手間じゃとても有名になれないよ」

「そう? 福助君のブログや動画みたいに私達が楽しければ良いんじゃない?」

「とかいって、ブログ何ヶ月続いた?」

「うっ……」

 痛いところを突かれ私はそれ以上は何もいわないことにした。

(しかし、ホリエモンさんがねぇ……)

 私はホリエモンさんのことは嫌いではなかった、つい数年前獄中にいたことも表面的に知っている。

 そんな彼がyoutube活動をしているという事には少し興味があった。

(明日は、お昼暇だから見てみようかな?)

 そんなことを思いながら、私は歯磨きをしに洗面台に向かった。


 それから30分ぐらいして、程よい大きさのダブルベットの上で、付き合い始めた当初と変わらぬ光景、それは彼と一緒に寝ること。

 いつまでこうして彼と2人で寝ることになるんだろうなぁ……。

 ずっとずっと、その幸せが続くといいな……。

 遠い日々なのについ1週間前のことぐらいに思えてしまう、彼からの告白……。




 それは、彼と私がスーパーのアルバイトをしていた事で、私は4時間の勤務が終わり帰り支度をしていると

 たまたま休憩室で彼と二人っきりになった時だった。

「お疲れ様でした」

 そう言って、会釈をして彼の横を通り過ぎようとした時だった。

「あのさ、オレと付き合ってよ」

 突然の告白、まさか、大学の時のアルバイト中に彼氏が出来るとは思っても居なかった。

「えっ……?」

「だから、オレと付き合って欲しい、君を守りたい」

「えっ?……」

 彼の顔は真剣そのもので、振ったら泣いてしまいそうなぐらい、緊張して顔を赤らめていた。

 当時彼がそんなに真剣に私を好きだったというのは驚いた。

「…………」

「ぇ……と……」

「……ごめん、ついてんぱっちゃって、彼氏有無聞いてからだよね告白は……。 はぁ……みっともない……orz」

 地面にうなだれる彼、普段は真面目な彼がそんな一面を見せてくれることが、急激に意識するキッカケとなった。

「っぷ、あはは……良いよ、まともに話したこと無いから案外うまくいくかもしれないし、その逆かもしれないけど、私で良ければ」

「あっ、ありがとうございます!」

 それから、アルバイトの休みの日をあわせて、2週間に1回ぐらいの頻度でデートをして

 何回もして、でも中々彼の家に呼ばれたりとかがなかったので、家に誘ったのは私が最初だった。

 それから、大学が終わり、無事OLになって、彼も会社員になって、数カ月後には同棲が始まった。


 同棲生活とは面白いもので、意外な一面を見ることが多く、日常生活で彼は想像以上に不器用だった。

 それでも男の威厳を保つためか、堂々としていた、失敗してもいつでも男らしい彼は本当に素敵で。

 同棲はじめた当初も、今もその気持は変わっていない。勿論昔より少しずつ好きになっているが。

 彼にどこか似ているブログ主の福助君はどこかほっとけなく、ブログをふとしたキッカケで知ってから

 私がバニーで、彼がクルトンで、私と彼が付き合っていることをバレないよう時間をずらして

 福助君のブログを陰ながら応援していたのだ。


 福助君もいつか、素敵な彼女さんが出来るのかな?

 何故かその彼女さんが、限りなく私に似た人になりそうな気がした。

 年が少し離れているけどWデートなんてしてみたいな なんて思っている事を、彼に言うと怒るだろうか?
 
 びっくりするだろうか? 呆れるだろうか? 嫉妬するだろうか?

 そんな彼を想像したら思わず笑みがこぼれて、その笑みに気づいてか、彼は優しく私に襲ってきた。

 あ、別に、何を、どうこうした訳ではないですよ。

 ただ、ほんの少し服の上から互いの体温や息遣い、鼓動なんかを感じて、どっちかが眠くなったら

『おやすみ』という言葉が、幸せタイム終了の合図で、続きは夢のなかで……なんて本気で思っている。



……。


……。


 炊事洗濯を済ませ、私は、パソコンでyoutubeを開き、『ホリエモン』と検索する。

 検索結果の少し下に『堀江貴文』というチャンネルが出て動画はなんと500本以上あるようだった。

 動画の時間はだいたい6分前後で、お悩み相談や自己啓発トーク、他youtuberや他社とのコラボ などをやっているようだった。

 私はそれから、面白そうなタイトルを探す。

 目に止まったのは、日本一のyoutuber ことHIKAKINがゲスト参加している動画だった。

【ホリエモンのQ&A vol.366?祝1周年!SPゲストHIKAKIN!!? https://www.youtube.com/watch?v=_a6L2mdMyAg】

 HIKAKINことヒカキンのボイスパーカッションから始まり、わーっと賑わう、動画に写っているのは、堀江貴文さんや補佐役の女性、ヒカキンさんとその隣に男性だった。

『わぁーーすげぇーっ!!』『ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち』

 その後、補佐役の女性が悩み相談のお便りを読んで、ホリエモンさんが率直に返事をして、その後4人でトークといった流れのようだった。

 ホリエモンさんとヒカキンさんの2ショットは みていてなんか不思議な気分だった。

『エアロスミスとの共演で 今でも震える』とコメントするヒカキンさん、

 私もそんな震えるような出来事が味わえるだろうか? まぁ、住む世界が違うって一言で片付いちゃうかもだけど。

 それから、ヒカキンさんの隣りにいた男性は、アイスマン福留さんと呼ばれているらしく。

 出てきたアイスに私は目を奪われた。

『あこがれの濃いカルピス』というもので、それを初めて食べる3人は、ベタ褒めしていた。

 それはやらせなしの反応のようにも思え、アイスを食べたいという気温じゃないのにも関わらず、完全に私の中でスイッチが入った。

 動画の日付は約1年前の物だったがまだどこか売ってるところがあるかもしれない。l

 私は、動画再生を一時停止してから、パソコンをスリープさせアイスを探すたびに出た。


 近場のコンビニから始まり、コンビニ4件ぐらいはしごしても見つからず、 少し遠いスーパーまで行ったけど

 結局見つかることはなかった。

 動画を見ながら 動画に写っている同じものを食べる、一人で食べる昼食やおやつが不思議とおいしくなるので皆にも是非試して欲しいぐらいだと私は思う。

 そして、諦めてスーパーを出ようとした時、原液の紙パックのカルピスが目に入ったので

 仕方なくこれで我慢するかと、天然水と氷とそのカルピス原液を買って私は家に帰った。

 動画を見ながら飲もうと思ったが、どうせなら、彼と……そんな風に思って

 私は昼食を食べながら、他のホリエモンさんの動画にヒカキンさんがゲストとして出演している動画を見た。

 そんな中、5本程続けてヒカキンさんがゲストに出ていたのだが

【堀江貴文のQ&A vol.371?全部を一人で!??    https://www.youtube.com/watch?v=OBWs-yrGs4s 】


 というものを見ている時、ヒカキンさんが、

『コメントの方でも言ってますがABTVnetworkが全部一人で様々な動画を……』

 とのコメントで私はその動画を見終わると同時に、検索バーで検索してみた。

『ABTVネットワーク』と検索すると恐らくお目当てのものである『ABTVnetwork』が表示された。

 チャンネル登録者数は7万人弱、 動画本数は約450本だった。

 先ほどの動画を見る限りでは、ボイスチェンジャーを使い、絵を書き、脚本書きを一人でやっているらしい。

 何本か動画を見たが本当に一人なのだろうか? とはいえ、コメント欄の賑わいや動画を見ても

 凄く良い雰囲気がそこにはあった。

 チャンネル登録者数で言えば、ヒカキンさんはものすごい数で物凄く有名だがだが、

 動画の高評価のと低評価の割合で言えばこのABTVnetworkさんの方が勝っていた。

 ヒカキンさんの方が約10%に対し ABTVnetworkは約3%以下だった。

 とはいえひょっとしたらヒカキンさんみたいに超有名になったら妬んで低評価をする人が増え、結果、低評価率の割合がイーブンになる可能性は否めない。

 世界はこんなにも頑張っている人がいるんだなと痛感するキッカケになった。

 気がつけば、ご飯を片付けのも惜しみ、パソコンよりは見づらいスマホで私はABTVnetworkに釘付けだった。

 一番好きなのが月曜配信の猫犬田実彦さんのラジオ動画だった。

 視聴者のお悩みを猫犬田さんや、コメントでのやりとりにて解決したり

 猫犬田さんの実体験の話は、親しみやすかった。

 それから、ふとしたキッカケで2ndチャンネルのスピードペインティング?というジャンルの動画を見て、私は少し感動した。

 1時間ちょっとの作業を3分で見れるというのは、お得に感じたし、何より、高速で絵が仕上がる様子を見るのはまるで魔法のようだった。

【Speed Painting "Cute Crocodile"  https://www.youtube.com/watch?v=-ZDocvwL2CE】

 ペンタブレットというもので書いているんだろうけども、まるで一筆一筆を大事な物を優しく撫でていくみたいに、

 そして撫でれば撫でるほど、色彩を帯び、光沢を持ち……2分前の光景が嘘みたいな芸術がそこに広がっていて

 私は気がつけば3度も、さっと下絵が書かれ、顔が塗られ、体が塗られ……などして可愛い鰐が生まれる様子をみていた。

 他の動画でも、正直漫才とか以外でここまで笑ったのは初めてかも知れない。

【[ABTV Network VFX CLASS #8] 「スウォッチを使って花柄ワンピ?」Vol.164  https://www.youtube.com/watch?v=6KQ1BzSGcXs】

 最初のトークに思わず吹き出した。 動画に映る製作者さんに『笑ったでしょ?』と問いつめられ再び笑った。

 口角が上がって『あはは』と笑うってこんなに気持ちいいんだな……。久々に感じた。

 それにしても、なんでこんなにすごい動画を作れているのに、

 youtuberの目標と言っても過言ではないチャンネル登録者数10万人に達してないのかが私はにわかに信じがたい。

 そんなこんなで私は夕方近くまでABTVnetworkに夢中になり、ふと我に帰った時、私も何か頑張ろうという気持ちが

 誰にというわけでもないが闘争心がメラメラと燃え上がっているのを感じた。

 私が今すぐ出来ることと言えば、炊事、洗濯ぐらいなわけで、

 数時間後に帰ってくる彼のために、たまには豪勢な食事でも作ろうと思えた。


 そして、いつもの約3倍というおかずの多さ(残ったおかずはは明日の昼ごはんや弁当予定)の食卓を見た彼は

 目が点になったようにびっくりしていた。

「どうしたんだ? これ?」

 彼は買い物袋を持った手で食卓のテーブルを指差した。

「あ、えっとね実は……」

 それからABTVnetworkのことを話した、それに対し彼は、

「頑張っている人を見ると、頑張ろうって思えるよな」

 と共感してくれた。

 ふと買い物袋に目をやると中にはうっすらと、私が買ったのと同じカルピスの原液紙パックが入っていた。

 私が笑っているのを不思議に思った彼は、そのまま冷蔵庫に買ったものをしまいに行こうとするが

 冷蔵庫の私が昼に既に買ったカルピス紙パックを見ると、彼も笑ってくれた。

「なんだ、お前もみたのかあの動画、あはは」

「そういう貴方もなのね、あはは」

 人が食べているのを見て触発されて食べたくなるのは子供だけだろうか? いいや大人もきっと同じだと思う。

 冷蔵庫を半開きにしたまま、1分ちょっと私たちは笑っていた。

 この幸せが、ずっとずっと……続きますように。




……

 そんな私達の幸せに打って変わって、次の日の夜、福助君には残念なニュースが舞い込んでいて、それは、スマイリーウィークに落ちたとのことだった。

 ブログ記事でも結構な手応えを自負していたはずだったのだが、何故か失敗したらしい。

 ひょっとしたら、楽しくて話しすぎて、それにより面接官を疲れさせてしまったのかもしれない。

 話す方は楽しいが聞き手が話し手以上に楽しいということはほぼほぼない。

 聞いてもいないことを熱弁されても反応に困るよね? それに気づくのが遅いと相手に対して失望するよね?

 きっとそんな感じ、でも日本人はノートは言えなくて、うまく相槌を打つのかなって思う。


 ブログの新着記事には、 私の助言で精神的にダメージ半減しました的なことが書いてあるけど

 実際どうなんだろう、感情豊かだから気持ちのコントロールは書いてあるほどしてないかもしれない。

 何故か不思議と福助君の気持ちをわかる気がした。


---------------



1.バニー          2016/06/03 20:04

福助さん こんばんは、そうなんですか……残念でしたね(TwT)
わわっ、私のアドバイス役立ちましたか? 嬉しいです(*^^*)
でも、しっかり備えていた福助さんはもう立派なオトナですね!
苦あれば楽あり、きっと良い仕事先見つかりますよ(^O^)/


---------------



 私は、それに気づいていないふりをしながら、役立ったことを喜んだコメントと励ましのコメントをして

 ゆっくり考えた。 社会から拒絶された時、元気を出す方法。

 最近元気を出したキッカケはないか?

「あっ……」

 つい1日前に私はまさに張り切っていた。

 それは何故か、ABTVnetworkのクオリティが高い動画、でも殆ど一人で作っているという事実を知ったり

 絵が完成したりする瞬間を見たりしたからだ。

 きっとABTVnetworkの動画を見れば、福助君も頑張れるだろう。

 だから私は、福助君の状況に似た内容のお悩み相談を受けていた 猫犬田実彦さんの動画を

 2つめのコメントと一緒に貼った。


--------------------


2.バニー 2016/06/03 20:32

それと、今は辛いかもしれませんが、悲しくても悔しくても笑っていて下さいね。
とっておきのおまじない教えますね。
『サ・キ・イ・カ、サ・キ・イ・カ』ですよ! 何度か言ってみて下さい、口元が笑顔になれるでしょ?

後、まったり系が好きでしたよね? オススメの動画があるので時間ができたら見てみて下さい。

http://www.youtube.co……







---------------------


 これで大丈夫かな?……。

 福助君のことは自分自身と同じぐらい、ヘタしたらそれ以上感情移入しているかもしれない。

 そんな現状を彼が知ったらなんて思うだろうか?
 

 福助君のコメントの返事を心配しつつもじわりじわり眠気が来た。

 私自身は事態を把握しているが私の体内時計はそうではないらしい。

 22時半をすぎたため、歯磨きするよう体が動き、歯磨き済ませて、10分程度の朝の支度をしてから

 23時前にベッドにつく。

 神様、どうか福助君が、立ち直って 頑張れますように。

 そう願っていると、彼も福助君を心配しているみたいだったが

「前も経験あったから、例え過度な期待が失望に変わったとしても彼ならきっと大丈夫だろう」

 と励ましの言葉をくれた、その言葉に私は救われた。

 そして、寝ようとしたその時だった。

 私の携帯の着信が鳴ったのだった……。


最後のオチの意味がわからない?

此方の記事を読めば分かるかも?

お時間が有るときにドウゾ、 1万文字ですが きっと感動できる作品に仕上がっています。



ABTVnetwork様宛のファンレター(小説)


10:28 2015/12/21 10:58 2015/12/21  

最後まで有難うございました。 いかがでしたでしょうか?
[2015/12/23 00:01] | 小説 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
笑顔 (熱烈なファンレター(小説))
ABTVnetworkのスタッフの某方を喜ばせるつもりで


自分が感じたこと思ったことをありのままに小説にしてみました。



感謝の気持ちを込め、徹夜で仕上げさせていただきました。



本当もう、どうしようもなく こみ上げる気持ちが伝われば幸いです。



ファンレターですが、憧れや尊敬の意味で好きという訳でそれ以外は特にありません。


勿論、気に入ってもらって交流をすることがあれば それはそれで嬉しいですが。



全部 或いは途中まで読んだ方で覚えている方はアンケートにて5段階評価お願いします。


皆様のココロを射抜けたのか 私福梟のただの自己満足なのか しっかりと見定めていただきたく思います。



(なれない謙譲語?ですいません、本編は問題なく読めると思います。)




-------------------------------




笑顔ってなんだろう? 笑った顔と書いて笑顔



そもそも笑うってなんだろう、簡単に説明すれば、左右の口角が自然と上がり


それに伴い、極わずかだけど瞼が閉じて、僅かに、あるいは沢山


「いひっ」とか「うふっ」とか「あはははっ」とか「ぎゃはは」とかそんな風に笑い声が漏れるんだ。



それだけに思えるかもだけど、幸せホルモンが分泌されて体にもいいことが起きたり、ポジティブになれたりってのにも繋がるんだ。



だからこそ、世界中のみんなが、一瞬でいいから笑顔になる瞬間があれば それは、どんな奇跡でも起きちゃうんじゃないかなって本当に思うよ。



だから、つまんなくても、辛くても、悲しくても、涙が溢れていても、「いひっ」ってほんの少しでも笑顔になれたら、きっと幸せに近づけるんじゃないかなって思う。




case.1



 僕は、ワクワクしながら茶封筒の封を開けていた。



 茶封筒の宛名は、約1週間前に面接したスマイリーウェーク(会社名)からだっだ。



 正直受かる気しかしない、手応え抜群だったから。



 封を開けると、中には数枚の紙が入っているようで、恐らく、勤務内容や必要なもの諸注意などが書かれた紙なのだろう。



 そう思いながらも、一番上と思われる紙を取り出した。





『選考の結果  誠に残念ながら、今回はご縁が無かったということで……




 (中略)



 貴方様の今後の活躍と飛躍を願っております               』



「はっ……、えっ……?」



 僕はありえない現実に思わず声が出た。




 自信のあったスマイリーウィークの面接に落ちた。 もう何社目だろう……。



 受け入れたくない現実に、目の前が真っ白になった。



「……なんで……」



 何がスマイリーウィーク(笑顔の1週間)だ、サッド(悲しい)ウィークだよ、ベリーベリーサッドだよ!



 そんな気持ちをぶつけても、悔しさや悲しさよりも信じられない気持ちが優っていた。





……。




……。



 数分間ぼんやりしていた、何かの読み間違えだと思う。



 だって、あんなに手応えを感じたのに……。



 どちらかというと面接の途中まで今までどおり落ちそうな予感があった。



 でも違った、面接官が凄く良い人で、話しやすく、共感もしてくれて



『拓哉(たくや)君には是非当社に来ていただきたいですね』



 みたいなことを言われたのだ、それが凄く嬉しかったのだ。そして



 その後の数分凄く面接官の人と打ち解けられた気がする。



 そうだきっとそうだ、でなければ、何かのドッキリなのかもしれない。



 優秀過ぎる人材のため、感謝と敬意の念をこめてドッキリサプライズなのかもしれない。




 そして、僕は、一度手から落ちた不採用通知の用に思えた紙をもう一度手にとった。




 しかし、書いてあることは……。




……



 それから僕は無意識に立ち上がり、アパートの部屋の玄関に走り靴も履かず



 玄関のドアを開けて左右を見渡してから、イメージとしてはテレビ番組のドッキリみたいに



 誰かが隠れているんじゃないかみたいな可能性にかけた。 



……。



……。



 当然ながら、誰も居なかった。 よくよく考えて見れば自分は大した人間ではない。



 凄い資格をいっぱいもっている訳でもないし、友達も多い方ではない。



 一瞬でも過大評価をした自分を恥ずかしく思えた。




 それから、ドアを締め部屋に戻る。



 無意識に、アパートのドアを施錠し、チェーンをして



 カラフルだけど、灰色のくすんだ視界の中をトボトボ歩きながら、ベッドに倒れ込んだ。




……。



……。



 僕は皆とどこが違うのだろう?



 皆は普通に就職していて、僕にだけ出来ていなくて……。




 自分より劣っているように見えた奴は普通に就職や結婚が出来ていて、自分は恋人すら出来ていなくて。



 別に見下すのが好きというわけではない、ただ、もし現実にRPGでいうパラメーターがあいつより自分の方が絶対優れていて……。



 認めたくない……。認めたくないよ……。



 意地悪された、貸したもの返してくれない、品格とか全然なってない。僕より成績順位低かったし……。



 でも現実は……?



 僕のほうがあいつより人間的立ち振る舞いが出来ていなかったということだ……。



 人間、ショックすぎると涙が出ないんだなということを僕はこの時初めて知った。




……。



……。




 そんな感傷的な気持ちに浸ってからようやく気づく、得手不得手は誰にでもあるし、そもそも人間は順位付けするもんじゃないと。



 嗚呼……情けない考え方持っていたんだな……。





 少しだけ気持ちが落ち着いた。



 こういう考え方をすることが本末転倒なのかもしれないが、僕はあいつより人を敬っている気がしたが、どうやら



そういう訳でもなさそうだ、あいつより優れているんだという考えを持った時点で、五十歩百歩なのだろう。



「すぅーーー……はぁーーー……」



 深呼吸をする。 ふと携帯が目に入った。



「……あ、親に電話しなきゃ」



 出来れば、言いたくないし、隠し通したいが、仕送りしてもらっている経済的面があるので報告しないといけない。



 本当はちょっとでも親に負担をかけたくないし、無事就職して、余ったお金で親孝行もしたいし、欲しいものも買いたい。



 そういう気持ちはいっぱいあるのに現実はどうしてこうも残酷なのだろう。



『大丈夫、あんたならやれるって!』



『いいよいいよ、あんたが頑張ってるのは知ってるから』



 厳しい父とは違い、いつも優しい声をかけてくれる母。



 数年前、ワープロ2級とった時、僕以上に喜んだ母



 ペットを飼いたいなんてわがままをいやいやながらも承諾してくれて、世話も大半してくれて



 その大事にしていたペットが寿命を全うした時、僕と一緒に泣いてくれた母。



 僕の人生に僕以上に一喜一憂してくれた母。



 間違いなく世界一の母親だって誇れるぐらい僕の大事な母。



……。



「……グスッ…………グスッ……」



 気がつけば涙をボロボロ流しながら、しまいには……



「……うっ……うぐっ……、うぐっ……うぅっ……」



 就職出来ない自分が情けない、親に気を使わせる自分が情けない、



 情けなくて声を出して泣いていた。



 それから、携帯を操作し、履歴から親に発信する。



……。



……。



 呼び出し音がなるが中々母が出ない。



 ふと冷静に我に返る。 号泣しているまま電話をするのは如何なものだろうか?



……。



……。



 いづれにせよ30秒近く鳴らして出ないということはどうやら携帯(電話)を携帯せず、買い物にいっていると思われる。



 運が良かったのだろうか? 危うく母に泣きつくところであった。



 発信を切ってから、携帯を持ったまま、僕は涙を拭った。




……。



……。



 それから、数分後には涙も収まり、泣いたことにより血中カルシウムバランスが安定し、少し気持ちがすっきりした。



 パソコンを立ち上げ、デスクトップにある、自分のブログのショートカットが目に入り



 ブログ更新をしておこうと思った。



 数少ないアクセスの極小規模のブログ、コメントをくれる常連さんは3人ぐらいしかいなくて



 つい一週間前には、『笑顔週※、結構手応えあり、ようやく合格なるか!?』的な内容の記事を更新していた。



 ※カタカナの会社名を漢字にすることで会社名を誤魔化している手法



「あははは……。……はぁ……」



 苦笑のため息が出る、恥ずかしすぎて消したくなる。



 そんな風に一瞬思えてしまうが、その記事にはコメントのやり取りがあってコメント数が6になっている。



----------------------




<コメント>



1.バニー           2016/5/25 20:04



福助さんこんばんは、おぉっ! 本当ですか(*^^*) やりましたね。



給料もらって生活が落ち着いたらお母さんに親孝行してあげてくださいね。





2.福助@管理人           2016/5/25 23:04



バニーさん、いつもコメントありがとうございます。



そうですね、親父はともかく、母には恩返ししないと……。 迷惑かけっぱなしですからね。





3.クルトン            2016/5/25 23:12



いやいやいや、親父さんにも親孝行しようよ、仕送りの金の大半は結局親父さんの収入でしょ?



あっ、就活の手応えおめでとうございます。 無事受かりますように!





4.福助@管理人          2016/5/26 08:07



クルトンさん、じょ、冗談ですよ、うちの親父は不器用なだけなのかなって思います、厳しいこと言ってきても



結局は、僕のやりたいようにさせてくれるから、はい、勿論、両親共々親孝行します!!





5.バニー          2016/5/26 20:10



クルトンさんもこんばんは、当たり前ですが良い事言いますね。



福助さん、あんまり期待しすぎると万が一の可能性の時に立ち直るのが難しくなると思いますので



結果待ちの時間を大事に過ごしつつ、何があっても大丈夫なように備えておいて下さいね。





6.福助@管理人          2016/5/27 9:48



バニーさん、助言有難うございます、大丈夫とは思うんですけど、



確かに油断は禁物ですよね、流石人生の先輩です!



バニーさんもお仕事無理なさらないでくださいね。 



OLも色々大変でしょうし、部長とかにセクハラされてませんか?(笑)



何か有りましたら力になりますからね!(`・ω・´)シャキーン 



それでは また。




<コメントを入力する>




-----------------




「あ……」



 コメントを読んでハッとする、絶対受かると思っていたせいで、バニーさんのコメントを聞き流す形になっていた







……母親にも申し訳ないが、バニーさんにも申し訳がたたないと、改めて自分のダメさを痛感してしまった。



 本来であれば、結構期待していたのにダメでした! みたいな愚痴風の記事を書く予定だったのだが



 こういったコメントを頂いている以上、ソフトに、例えば『バニーさんのアドバイス通り用心はしていましたが……』



 みたいな前置きが必要になりそうだ。



 そして僕は、助言通り、資格取得のための勉強したり、人生プランを考えたりなど有意義に時間を過ごしていたものの不採用通知を貰う結果になり、多少落ち込んでます。…… 的な内容と、



 バニーさんのアドバイスに感謝した上で、次の一歩も踏み出しかかっているので…みたいな感じで書いて



 踏み出して一段落ついたらまた報告します。 的なことを書いてから ブログを更新した。



……。



……。




 有意義に過ごしたと言えば、半分、いやそれ以上嘘になる。



 資格取得の勉強はしたがそれは本当に微々たるもので、結果待ちの間の殆どは家の中で娯楽に浸っていた。



 だって、受かったら暫くそういうことできなくなると思っていたから……。




……。



……。



 自分ってダメだな……。



 再び自分に失望し、精神的疲労が一気に降りかかってきた。




「はぁ……」



 眠たい、いまは寝たい……。



 僕はベッドの上で布団を被りお腹を守るようにうつ伏せになり、眠りについた。




……。




……。



「うわぁあああっ!!」



 少し苦しい夢を見た、詳しくは思い出せないが思い出せない。



 夢のなかで、さっきも話したとあるクラスメートに嫌な扱いを受けていた昔を連想させるような夢だった。



……。



 ふと自分がうつ伏せで寝ていたことに気づいた。



 うつ伏せで寝ると肺に体重がかかり苦しい夢を見やすいという結果が有る、とはいえ人間は不安に陥るとうつ伏せに寝るほうが落ち着きやすいそうだ。



 だから嫌な夢を見たのか……。



 部屋に転がっていた携帯は、メールが来たことを知らせて点滅していた。



 その点滅を目印に、僕は手を伸ばした。



 携帯のホーム画面には、メールが2件来ていた。 母からの折り返しの電話は無かったようだ。



 携帯の時刻を確認すると20時47分 20時~21時はお風呂に入っている可能性が高いので



 母への電話は後回しのほうが良さそうだ。



 来ていたメールは、うっすらと予想はしていたが、ブログの新着コメントだった。



 バニーさんとクルトンさん或いはもう一人の常連からかな?なんて思ったが



 コメント主を確認すると どっちもバニーさんだった。



 連続コメントとは珍しい、 チャットとは違いコメントは、ある程度言いたいことをしっかり言っているかを確認してから連コメしてしまわないようコメントするのがマナーなのだ。



 コメントの返事もしないといけないので、僕は、携帯で確認することなく、パソコンを立ち上げてバニーさんから



の2つのコメントを確認した。




-----------------



<コメント>





1.バニー          2016/06/03 20:04



福助さん こんばんは、そうなんですか……残念でしたね(TwT)


わわっ、私のアドバイス役立ちましたか? 嬉しいです(*^^*)


でも、しっかり備えていた福助さんはもう立派なオトナですね!


苦あれば楽あり、きっと良い仕事先見つかりますよ(^O^)/




2.バニー 2016/06/03 20:32



それと、今は辛いかもしれませんが、悲しくても悔しくても笑っていて下さいね。


とっておきのおまじない教えますね。


『サ・キ・イ・カ、サ・キ・イ・カ』ですよ! 何度か言ってみて下さい、口元が笑顔になれるでしょ?



後、まったり系が好きでしたよね? オススメの動画があるので時間ができたら見てみて下さい。



http://www.youtube.co……





-------------------




……



そのコメントを読んだ自分の反応は以下のとおりである。




>>福助さん こんばんは、そうなんですか……残念でしたね(TwT)


わわっ、私のアドバイス役立ちましたか? 嬉しいです(*^^*)



>いつも優しい言葉有難うございます! はいとっても役立ちましたよ。




>>でも、しっかり備えていた福助さんはもう立派なオトナですね!


苦あれば楽あり、きっと良い仕事先見つかりますよ(^O^)/




>……ごめんなさい……天狗になって自堕落に過ごしてましたorz





>>それと、今は辛いかもしれませんが、悲しくても悔しくても笑っていて下さいね。


とっておきのおまじない教えますね。


『サ・キ・イ・カ、サ・キ・イ・カ』ですよ! 何度か言ってみて下さい、口元が笑顔になれるでしょ?



後、まったり系が好きでしたよね? オススメの動画があるので時ができたら見てみて下さい。



http://www.youtube.co……




> 『サ・キ・イ・カ? サキイカ? さきイカ? おつまみ?』



噛みごたえがある、さきイカを食べて脳に刺激を与えたらポジティブになれると言う意味なのだろうか?



疑問におもいつつも、これは『とっておきのおまじない』らしい、書かれている通り言ってみる。



「サ・キ・イ・カ……サ・キ・イ・カ、サキイカ」



 言ってから気づく、『サ』の部分で口がすぼみ、『キ・イ』部分で口角がグッとあがるのだ。



 そして、『カ』の部分で再び口がすぼみ、再びくる『キ・イ』で口角が引き締まりながら上がるのを感じる。



 どうやら普通にいうのではなく力強く言ったほうが口角がより上がり効果がありそうな気がした。




「サ・キ・イ・カ・サ・キ・イ・カ・サ・キ・イ……」



 おまじないを実践しているとほんの少しだけ楽しくなってきて、バニーさんの気遣いが暖かく感じた。




 それから10回ちょっと『サ・キ・イ・カ』としっかり唱え、何か返事をしないとと思ったのだが



 一緒に動画の内容もレスした方が良いように思えて、書いてあるURLをコピペして



 今開いているブラウザの自分のブログのURLの部分をそのコピペした文字で上書きしてエンターを押した。



 どんな動画なんだろう、そのワクワクが、先ほどおまじないを連呼していた時よりも、より自然な笑顔になっていて



 気がつけばポジティブな気持ちになっていたんだと、暫くしてから気づくのであった……。









『どうも皆様、如何お過ごしでしょうか、今週もやってまいりました、毎週月曜日配信のABTVnetworkラジオMCの』



 僕は何を期待していたのだろう、恐らくそれは、ドラマのワンシーンとか、ヒーリング要素のある動画やらBGMやらだっただろうか



 しかしまぁ……結論を言うと、初めて僕は、映画やドラマや友達や親とのスレ違い、理不尽な仕打ち以外で初めて泣くことになりました。



 はじめはなんだこれと、絵に書かれた猫さんが口をパクパクさせたり、多少のアクションがあったり



 とはいえ個人でこれを作っているのは凄いなと感動して時間が経つのを忘れて10本ぐらい見ていたら



 ちょっぴりアジア系の外人のほどよい面長お姉さんが現れ、ほどよい甘い声で素敵な言葉を言うもんだから



 気がつけば画面に見入ってしまい、ゴクリと生唾を飲んだのも束の間、



 じわりじわり違和感を覚え、数分経たぬうちに実は、女装していて中身が男だと言うことがなんとなく察せて



 でも察せたからといって衝撃が半減されることなく、一人部屋で



『えぇっ!!?? 声凄いタイプだし、こういう外人居そうやん! いやいやグロリアさあぁぁ~ん…!』



 と盛大にノリツッコミをしてしまったぐらいだった。



 ABTVnetworkというチャンネルはは想像以上に動画本数が多かった。



 コツコツと頑張っているんだなというのが分かった。



 まさに千里の道も一歩から、地道に頑張ろうと言葉を表しているようだった。



 ただひとつ納得行かないのが、なんでこんなにも凄いチャンネルなのにチャンネル登録者数がたかだか10万前後なのだろう。



 こういっちゃ失礼だがよくわからないゲーム実況者で20万だったり30万行ってるチャンネルがあるのに



 何故10万人前後なのだろう、これは明らかに世界7不思議に入るレベルだと真剣に思った。



 それから、動画を見ていく内に2ndチャンネルもあるようで、ただ残念ながら忙しくなっているみたいで数カ月前から更新が止まっていた。



 それでも、リアルなモンスター系から3頭身ぐらいの可愛いキャラが好きな自分は



 更新された順にSpeed Painthingの動画を見ていた。



 動画の内容はというと約1時間~100分ぐらいの間に絵を描く作業を高速再生により3分未満という時間で見れるというものだった。



 高速再生なので6秒程で3頭身の可愛い鰐の下絵が完成し、メインの体の色である緑から下絵が色塗りのように塗られていき、目、顎やお腹の部分、足の裏、爪と塗られ、塗り重ねていくようにじわりじわりと絵に魂が宿っていく。



 それはさながら、卵から雛が生まれるような感覚と似ているのじゃないかとさえ思った。



 これは悪まで自分がこうだった という経緯なだけだが、卵から雛が生まれてくる様子を見て



 全く感動しない訳ではないが、魅入ってしまうほど感動はしなかった。



 しかし、このSpeed Painthingの動画は、完全に魅入ってしまった。



 魅入ったし、身入ったと思う。 あれ?何いっているんだ自分……。



 雛という表現は適切じゃないかもしれない、なんというか一つの生命が生まれたといっても過言ではないと思えるほど、


3頭身の鰐の体が大まかに塗られ、魂があらかた注がれてから、画竜点睛とも言われるぐらいの目に魂が注がれ始めた時だった。



※ 動画は此方になります、是非御覧ください。(あとがきにも記載しておきます)


可愛い鰐 https://www.youtube.com/watch?v=-ZDocvwL2CE


ハートを守る黒猫(ガーディアン)https://www.youtube.com/watch?v=5LsQuz7D2j4


 目元がここちよくじんわりと暖かくなって、動画の時間的には5秒で目の基礎的な部分が出来る。



 正直それだけでも可愛かった、勿論そのままだと光沢がないので絵に命が宿っているとは言えない状態だが



 それこそなんだろう……こんな言い方でいいのか分からないが、動画で言えば約15秒~20秒の時間



 可愛い鰐の目がほぼほぼ完成すると同時に、僕の目から一筋の涙がゆっくりと頬を伝って服の袖(そで)にぽたりと落ちた。



 泣いてることに自分自身もびっくりしたが、これが感動というものなんだなと痛感した。



 それから約30秒後に絵は完全に完成するのだが完成するとほぼ同時に、『ブワッ』と泣き出してしまう自分が居た。



「すげぇなぁ……映像作れて、更にはこういうものまで産み出せて……ぐすっ……すげぇ……」



 自分にとって感動の光景をみれた僕は幸せだった。



 それと同時にABTVnetworkに何故魅入ってしまっていたのかに気づいた。



 自分なんかとは比べ物にならないぐらい並大抵じゃない努力をしているんだと。



 自分なんかほんの毛先ほどの努力で履歴書書いて、面接練習して、筆記試験の勉強して……。



 な程の努力しかしかしてなかったのに、『そんな毛先程の努力で全力で頑張った、だから上手くいく!』と思い込んでいたのだ。



 そして、色あせて見えていた世界が、こんなにも美しいものだと、まるで可愛い鰐の絵に連動するかのように



 僕の世界にも光沢付いた見えたのだ。



「頑張ろうっ……ぐっ…ぐすっ……めっちゃめっちゃ頑張ろうっ、ぐっ……」



 そして、思うのはこの人達みたいに自分もなりたい……と。



 こういうことでも人間は感動するのだと、ゆっくりと涙を流しながら、その涙を拭うことも忘れ



 頑張っている人を見ると影響されるかのように自分も頑張りたくなる、見れば見るほどにABTVnetworkに惹かれていくんだと……。



 それは自分も頑張っているという錯覚の一面もあるかもしれないが、こんな風に誰かを励まされたら



 それは何よりも素晴らしいことじゃないのかと、



 そしてそれが今までの自分にたりないピースの一つじゃないかと。そう思えた。



 ありがとう……サイト教えてくれて励ましてくれた、バニーさん、ありがとう、ABTVnetworkの製作者の方



 自信のあった会社の面接に落ち、今までで一番傷つく日になったかに思えた1日は、



 傷つくと同時に、色んな事に気づけてより一層世界が素晴らしいものだなと気づける発端となった1日であった。



 感動に満ちた僕は、多分今までで一番笑っていて、笑っていて気づいたのは



 泣きべそかくより口角あげて笑っていた方が気持ちいいなってことと



 そして、何より僕を大事に育ててくれた親に



 本当に心からありがとうと言わせたい気持ちにしてくれた。



(お母さん、お父さん、僕、頑張るから!)



 そして、感動が冷めぬうちに僕は母に電話をした。



 携帯の指し示す時刻は幸いなことに親が寝るであろう23時直前の時間だった。


----------------------------

あとがき

人のために本気で書く(1日以内に仕上げる)は、今回で3回目


DQ攻略本絵師村上ゆみ子さんのために バウムレンのオリジナルストーリー



2回目はナイスク出演の際 没というか出演拒否られましたが 兄夫婦宛にサプライズの小説だったんですよね。


約1万文字 眠たい状態からよくかきあげたな と自分を褒めたいぐらいです。 1回めに書いたバウムレンに関しましてはイメレスに乗せておきます、読んでない人がいたら是非


小説を読み終わったあとに再び ABTVnetworkの動画はいかがですか?



本編にもくどいほどいでた スピードペインティングの動画


可愛い鰐 https://www.youtube.com/watch?v=-ZDocvwL2CE


ハートを守る黒猫(ガーディアン)https://www.youtube.com/watch?v=5LsQuz7D2j4


可愛いグロリアさん&猫獣人の絵がしゃべるラジオ動画 https://www.youtube.com/watch?v=KyGukzZaeTE (猫が出るのは 動画終盤です、気ままにお楽しみ下さい。


是非是非チャンネル登録どうぞ。 って自分がいうことじゃないかもしれませんが ガチでマジでもっと評価されていいチャンネルです。



なんとこの小説には続きが 

※バニーさん視点の話です、読んでない人は是非どうぞ! 8000文字前後ありますので お時間有るときに是非

ABTVnetwork様宛のファンレター(小説)の続き

感動の裏側を是非どうぞ。
[2015/12/22 02:30] | 小説 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
| ホーム | 次のページ>>